相談時の状況(50代・男性)
父親がハンチントン病でした。10年以上前から落ち着きがなくなり、貧乏ゆすりをするようになりました。直ぐに感情的に怒るようになり、体にも不自然な動きが多くなりました。心配した家族に受診を勧められていましたが、遺伝性の病気のため子供に遺伝している可能性を考えると恐くて受診できませんでした。徐々に不自然な動きが増え、感情のコントロールもできなくなり、仕事にも支障が出てしまい病院を受診されました。通院治療を受けている中、奥様と一緒に相談にみえました。
社労士による見解
意志とは関係なく体が動いてしまうため歩行時にも転倒の危険性があるようでした。不安から落ち込んだり、少しのことでイライラしたりと感情のコントロールができないため人間関係に大きな支障がありました。手の震えで文字が掛けない様子からも障害年金が請求できると思いました。
受任してから請求までに行ったこと
自営業だったため初診は国民年金でした。2級相当以上を判断せれるように請求書を整える必要がありました。診断書の様式についても医師と相談して、症状をしっかり伝えられるその他の診断書を使うことにしました。
結果
障害厚生年金の2級に認められました。 難しい請求でしたので本当に良かったです。
初診が国民年金の方は、障害基礎年金は1級と2級しかありません。つまり日常生活に大きな支障がることが診断書や申し立て書などの書類から判断できない場合には不支給になってしまいます。今回請求した方は仕事ができない状態にありました。奥様が生活を支えている状態でしたが、扶養している子供さんもいました。社会保険(厚生年金)に加入していれば傷病手当金や障害厚生年金で手厚く生活保障が受けられますが、国民年金は年金額も少なく傷病手当金もありません。難しい請求でしたが請求者が障害基礎年金を受給できて本当に良かったです。