相談時の状況(20代・男性)
小さい頃から友達を作るのが苦手でいじめられることもあったようです。勉強も不得意で小学校5年生から学校に行けなくなってしまいました。心配したご両親と一緒に小児科を受診すると軽度の知的障害があると診断されました。中学は特殊支援級に通いましたが、その後、高校、専門学校も卒業しまいした。アルバイトをしましたが、仕事が覚えられず人間関係も上手くいかなくなることが多く不安で人と話すことが恐くなってしまいました。お父様と一緒に相談にみえました。
社労士による見解
一度目の相談は、お父様とご本人様から日常生活の様子を聞き取りました。食事の支度や家事が問題なく出来ているなど聞き取りの内容からは障害年金を請求できる症状ではないと判断してお帰り頂きました。しかし、後日、再び母さまと相談に来所されました。再び日常生活の様子の詳しく聞き取りをしたところ、聞き取り内容に大きな違いがあり障害年金が請求できると思いました。
受任してから請求までに行ったこと
就労移行施設にもなかなか通所できないことや対人関係や社会性、お母様から聞き取りした生活状況を医師に伝えて診断書の依頼をしました。受診時の付き添いはお母さまにお願いして症状をしっかりと医師に伝えてもらいました。通院がなく認定日請求はできませんでしたが、請求準備はスムーズでした。
結果
障害厚生年金の2級に認められました。 少しずつでも社会に戻れるように応援しています。
今回のケースでは、お父様同伴の1回目の相談とお母様同伴の2回目の相談では息子さんの日常生活の様子が全く違うものでした。受診時に病院に付き添うのはいつもおお父様だったため、正確な症状が医師に伝わっていない可能性があると思いました。お父様は仕事で日中は家にいないため、息子さんの様子のすべては分かっていないのは当然です。病院の医師に症状を伝えるためには、お母さまが受診の付き添いをして頂くことが大切だと思いました。診断書はカルテを元に作成します。受診の際には困っていることや不安な気持ちをしっかりと医師に伝えることが大切です。