相談時の状況(20代・男性)
子供の頃から言葉が遅く友達と遊ぶことが苦手でした。
小学校からは支援級に通いましたが友人とのコミュニケーションはうまく取れませんでした。大学を卒業して就職をしましたが、仕事中にパニックになることや、コミュニケーションがうまく出来ないことが多く退職勧奨を受けてしまいました。
お母さまが何とか会社に頼み込んで別の部署で働かせてもらうことができました。子供のことを心配したお母様が相談にみえました。
社労士による見解
日常生活では、片付けがでず身だしなみも整えられないなど清潔保持ができていないようでした。持っているお金は全部使ってしまうなど金銭管理もできていませんでした。
職場では少しずつ仕事ができるようになっているようでしたが、簡単な仕事を繰り返していることや職場で配慮を受けていました。
音などの感覚過敏もあり、家庭でも職場でも常に誰かの援助が必要な状態であることから障害年金が受給できると思いました。
受任してから請求までに行ったこと
職場での様子や自宅での様子を詳しく聞き取りました。
初診日は海外でした。
帰国後は発達障害で有名な病院に通院されていた出来上がった診断書には、症状や日常生活能力など丁寧に詳しく書かれていました。
診断書の作成には時間が掛かりましたが無事に遡及請求することができました。
結果
障害基礎年金の2級に認められ、遡及分まで受給することができました。
コメント
今回の請求者は、子供の頃から支援級に通い、中学・高校は発達障害の子供に理解のある学校に通っていました。
また、療育センターや発達障害専門の医師に診てもらっていました。
お母様も病識があり、自立できるように教育を受けていたため、一人暮らしができていました。しかし、実際は母親が通って掃除や片付け、公共料金の支払いなどのサポートをしていました。
仕事もしていましたが、職場は年配の女性の中が多く、泣いてもパニックになっても温かく見守られ、配慮を受けてなんとかできている状態でした。
仕事や日常生活には常にだれかのサポートが必要であることを受分に訴えて受給できたケースでした。
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