相談時の状況(30代・男性)
SEの仕事をしている時に強いプレッシャーがありました。
食欲がなくなり体重が5キロも減ってしまいました。
眠れなくなり、仕事に行こうとしても体が動かなくなってしまいました。
受診するとうつ病と診断され、通院して服薬治療しましたが、症状が良くなることはなく退職となってしまいました。
医師から就労移行施設の通所を勧められ、障害者手帳も取得しました。しかしその病院の雰囲気が好きでなかったため他院に転院してしまいました。
相談に見えた時は、仕事や通院ができていない状態でした。
社労士による見解
通院もできていない状態でしたので、近医を紹介して受診してもらいました。
障害認定日の頃に障害者手帳を取得し、その後も定職につけていないことから認定日請求が可能だと思いました。
受任してから請求までに行ったこと
ご本人には直ぐに病院を受診してもらいました。
また、認定日請求のため、認定日に通院していた病院に診断書の作成を依頼しました。
ところが医師には診断書を書いてもらえませんでした。
医師に診断書を掛けない理由を確認したところ「他院に移った患者の診断書は書けない」との回答でした。
障害者手帳は認定日とほぼ同時期に取得していて、その時の診断書の内容は障害年金の認定基準に該当している内容だったためカルテ開示を求めましたがそれも拒否されてしまいました。
(医師法違反) カルテ開示をできない理由を確認したところ「個人情報のため・・」と回答があり、仕方なく障害者手帳の診断書を使って認定日請求をしました。
結果
障害厚生年金の3級に認められ、受給することができましたが、認定日請求は却下されました。
現在は審査請求中です。
コメント
精神障害を抱える障害者とって障害年金は社会生活の根幹となる所得補償としてきわめて重要な位置を占めているものです。
医師の個人的な価値観で、診断書を書いてもらうことができないことにより障害年金を請求できないことはあってはならないことだと思います。
今回の請求者の障害認定日の頃は、仕事や日常生活に支障がある状態であることは障害者手帳の診断書からも十分に分かることなので、審査請求で認定日障害年金が受給が認められることを望んでいます。