相談時の状況(20代 男性、神奈川県)
幼いころから言葉の発達の遅れやパニック症状があり、学生時代はアスペルガー障害による集団生活への不適応に加え、深刻ないじめにも苦しんでこられました。宿題や持ち物の管理、進学の手続きなど、あらゆる場面でご家族の全面的なサポートを受けながら、なんとか大学を卒業されました。卒業後は一般就労が難しく、障害者手帳を取得したうえで、身内の紹介により工場の簡単なライン作業に就かれました。しかし、指示どおりに作業を進めることができずミスを繰り返し、職場でも周囲との協調がうまくいかず注意を受けるなど、仕事に適応することはできませんでした。帰宅後は心身ともに疲れ果てて何も手につかず、身の回りのこと全般をご家族に頼らざるを得ない状況の中で、障害年金のご相談にいらっしゃいました。
社労士による見解とサポート
働いていた期間があると「就労できている」と受け取られてしまいがちですが、実際のご本人の状態は次のように深刻なものでした。
・些細なことでパニックを起こし、自分の頭を殴る自傷行為がある
・ゲームへの多額の課金やクレジットカードの不正利用被害など、金銭管理が全くできない
・家事や身の回りのことは、全面的にご家族の援助が必要
これらの実態を一つひとつ確認し、日常生活にどのような支障が生じているのかを具体的に書類へ反映させました。なお、障害認定日の当時は通院が中断していたため、事後重症請求を行いました。
結果
障害基礎年金2級が認められ、年額約83万円を受給できることになりました。
※「事後重症請求」とは、障害認定日(初診日から1年6か月後)の時点では障害の状態が年金の等級に届かなかった場合や、当時の受診状況が確認できない場合に、その後症状が重くなったことをもって行う請求方法です。