相談時の状況（30代・男性 東京都）
幼少期から集団行動が苦手で孤立しがちでした。思い通りにならないと手を出すことや、忘れ物や提出物ができないということが多々ありました。中学ではいじめが原因で不登校となり、注意欠如多動障害と診断されました。大学進学後も学業や寮生活、金銭管理に困難を抱え、仕事に就くも、人間関係の悪化や不注意なミスから休職し、自閉症スペクトラム障害も診断されました。ご自身で障害年金を請求したものの、不支給となったため、ご相談に見えました。
社労士による見解
これまでの複雑な病歴と複数回の転院、そしてご本人が自身の状態を正確に医師に伝えにくいという状況が、申請上の大きな課題でした。そこで、幼少期からの成長過程、学業、職歴、そして各医療機関での受診状況を詳細にヒアリングし、初診日の特定と病歴全体の整理を行いました。ご本人の言葉だけでは伝わりにくい日常生活の困難さや、対人関係での具体的な問題、ご両親からの援助状況などを詳細にまとめた資料を作成して主治医に提供し、年金申請に必要な診断書を適切に作成することができました。一度不支給となっていたため、障害基礎年金の事後重症請求を行いました。
結果
障害基礎年金2級に認定され、年額約83万円を受給することができました。