相談時の状況(30代・女性)
家庭環境が複雑で、10代の頃からうつ症状がありました。オーバードーズなどの自殺未遂を繰り返し、何度も病院に入院しました。多くの病院を転々として治療を受けましたが、なかなか症状は改善しませんでした。うつ病としか診断されていませんでしたが、新しい病院に転院し初めて双極性障害と診断されました。双極性障害にあった薬を処方され、少しずつ感情のコントロールができるようになりました。障害年金の存在を知り、ご主人様と相談にみえました
社労士による見解
相談者の症状は昔に比べると軽快しているというお話でしたが、相談時は就労ができる状態ではありませんでした、日常生活も自立できる状態ではなく、夫の支援を受けて暮らしている状態でした。障害年金の請求は可能であり、出来れば認定日に遡って請求出来ればと思いました。
受任してから請求までに行ったこと
まずは症状をしっかりと聞き取り、必要書類の依頼を行いました。認定日請求をするためその頃通っていたかもしれない病院を何軒も調査いたしましたが、通院時期がずれていたり、カルテが残っていないなどの理由で障害認定日の頃の診断書を取ることができませんでした。
コメント
今回の相談者は、受給権は取得できましたが、認定日請求ができませんでした。ちょうど認定日である20歳前後の1~2年だけカルテの記録がないというケースでした。20歳頃の症状が極めて重かったことを考えると、その時点で請求を考えていれば20歳から障害年金を受給できた可能性は非常に高かったと思います。障害年金をもらえていれば治療に専念でき今の生活も変わっていたかもしれません。一人でも多くの人に障害年金について知ってもらうことが大切だと痛感しました。