相談時の状況(20代・男性)
18歳から妄想が激しく、統合失調症を患い入院加療を受けました。退院後は症状が回復し、学生として社会復帰ができていました。しかし、学生生活をしているうちに再び症状が悪化してしまいました。家族との関係性が悪くなり、家をと飛び出し一人暮らしを始めてしまいました。家を出てからの数年間は通院することもなく、家族からの連絡も拒みほとんど連絡を取っていませんでした。奇声を発するなどの異常行動で警察沙汰になり、それがきっかけで家族に連絡が入り家族に引き取られ再び治療を始めました。障害年金請求依頼のためお母様が相談にみえました.
社労士による見解
20歳過ぎに一度症状は回復しましたが、その回復は一時的なものでした。生活費は家族からは仕送りを受けて誰とも関わることなくアパ―トに引きこもっていました。引きこもりの期間は通院できていませんでしたが、できるだけ遡及請求できるように考えていきたいと思いました。障害者手帳や自立医療支援も受けていませんでしたので、それぞれの手続きを案内し、ご家族様の負担が少なくなるよう総合的なサポートが必要だと思いました。
受任してから請求までに行ったこと
認定日である20歳からすでに8年が経過していたため、迅速な請求が求められました。まずは必要書類を手配し、並行して病歴申立書を作成しました。相談者の症状にはかなりの波があり、仕事ができていた時もありました。遡及請求を確実に成功させるためには慎重に申立書を作成する必要がありました。
コメント
今回の請求が認められたことで、相談者には5年分の年金が入っただけでなく、法定免除が認められることから、今まで払った国民年金についての還付請求も可能になりました。度重なる入院で、治療費などの出費にご両親もかなり困窮していたため、この受給決定がでて本当に良かったです。