相談時の状況(20代・女性)
幼少期から知能の遅れがあると言われていました。高校の時にご両親が離婚して、その頃から幻覚や幻聴が出るようになりました。
心配した祖母が病院に連れて行くと、統合失調症と診断されました。しかし家族の反対もあって通院は出来ませんでした。症状は改善しないまま大学受験も失敗し、仕事も出来ずに家にこもる毎日でした。
症状があまりに重くなったため、家族が病院に連れて行き治療を受け始めました。駅のホームに飛び込もうとしたり、ビルから飛び降りようとしたりと、危険な行動を繰り返すこともあり、心配したご家族が相談にみえました。
社労士による見解
相談者の症状は極めて重く、ご家族にも大きな負担がかかっておりました。年金の請求が必要だと強く感じました。
受任してから請求までに行ったこと
10代の頃に通院した病院が廃院になっており、初診の証明が取得出来ませんでした。行きつけの内科から精神遅滞であったことが分かる初診証明を取得するとともに、当時の通院を知る方に第三者証明書を書いていただきました。
きわめて困難でしたが、なんとか請求までこぎ着けることが出来ました。
結果
無事に障害基礎年金の2級に認められました。
コメント
障害年金を請求する場合には初診の証明書が必要です。しかし、初診から5年以上経過していたり、掛かっていた病院がなくなってしまったりと初診の証明書類が取れないことがあります。
当時の事を知る方に第三者証明書を書いてもらったり、ホームドクターに協力してもらったりすることで受給できることもあります。
今回のケースは、当時を知る方々の記憶をもとに調査し、初診の証明を作成いただける病院が見つかったことで年金受給につながり本当に良かったです。