相談時の状況(30代・男性)
20代の頃に勤めていた会社が激務で深夜労働や休日労働を繰り返していました。
寝ないで仕事に行くこともありました。
無理をして働いていると少しずつ体調が崩れ始め、会社に行けなくなる日が出てきました。
心配になり精神科を受診するとうつ病と診断されました。
休職を繰り返しながら通院を続けましたが、症状はどんどん悪化していき仕事にも行くことができなくなってしまいました。
退職してから10年以上、通院以外はほとんど家に引きこもり、生活費を家族に頼りながら暮らしていましたが、親からそろそろ限界だと言われ、どうすることも出来ずに相談にみえました。
社労士による見解
相談者は長年にわたり引きこもっており、仕事もできず、体調が悪いと通院もできないかなり深刻な状態でした。
障害年金の受給が必要だと思いました。
受任してから請求までに行ったこと
まずは症状を丁寧に聞き取り、医師に診断書を依頼しました。
比較的スムーズに請求することができました。
結果
障害厚生年金の3級に認められました。
しかし、聞き取り内容や診断書の内容は2級相当であったため、現在審査請求を行っております。
コメント
相談者は10年以上うつ病で引きこもり生活を続けていました。
もし当時から請求していればその間も年金を受給出来たはずでした。
しかし現時点からさかのぼって請求できるのは最大で5年まで、それ以前は時効で消えてしまいます。
さらに今回は、認定日の頃のカルテが残っていなかったため、遡及請求そのものが不可能という状態でした。
カルテの保存義務は5年間です。
障害年金の請求忘れがないように周知活動に力をいれていきたいと思います。