相談時の状況(40代・女性)
幼少の頃から食べ物や臭いに対して強いこだわりがありました。
人の気持ちが読み取れないので、学生時代は友達と一緒にいるより一人でいることの方が多く、知らない場所やいつもと違う道を通ると道に迷うこともありました。
相手の気持ちがわからないことから2度にわたって性的被害を受けました。
結婚後は理解のあるご主人に見守られて生活していましたが、吐き気や眠気に加え、辛い出来事がフラッシュバックするようになり体調が悪くなってきました。
自分で発達障害ではないかと疑い精神科を受診しました。
洗濯や食事、掃除などの家事ができなくなり障害年金について相談にみえました。
社労士による見解
自分の感情がコントロールでできず、人に気を使うこともできないためコミュニケーションを取るのが苦手なようでした。
こだわりが強く自分の意見を過度に通そうとするため対人とのトラブルも多く、二次障害でうつ病も併発しているようでした。
日常生活や仕事に大きな支障がある様子から障害年金の受給ができると思いました。
受任してから請求までに行ったこと
初診日から症状は変わりませんでしたが、受診していた病院で薬を大量に処方されたことから病院に不信感を抱き通院を辞めてしまっていました。
認定日の頃に通院がなく認定日請求はできませんでした。
現在通院している病院に、日常生活の様子が詳しく分かるように伝え診断書を作成してもらいました。
結果
障害基礎年金の2級に認められました。
コメント
発達障害の方は知能指数が高くても対人関係や意思疎通を円滑に行うことができないため、日常生活能力や就労支障がでてしまうことがあります。
また、臭気や光、音、気温などの感覚過敏がありために日常生活が制限されることもあります。
発達障害で障害年金を請求した場合には、これらのことが考慮されますので診断書や病歴申立書にしっかりと症状が記載されていることが大事です。