相談時の状況(30代・男性)
出張先で突然、腕に痛みが出て腕が上がらなくなりました。
1週間以上経っても痛みが治まらないため病院を受診すると寝違えたのでないかと言われ鎮痛剤を処方されました。しかし鎮痛剤を飲んでも痛みが治まらず、激しい痛みで会社に行くことができなくなってしまいました。
徐々に両手がしびれだし関節リウマチと診断されました。
社労士による見解
面談時は、両手に痛みが出ていて手を使った作業が出来ない状態でした。
変形あり細かな日常生活にも支障がありました。初診日は厚生年金でしたが、痛みが激しく直ぐに会社を辞めてしまったため厚生年金の加入は1週間ほどしかありませんでした。
納付要件を満たしていれば厚生年金として請求が可能だと思いました。
受任してから請求までに行ったこと
年金機構に記録の調査に行きましたが、年金加入記録には厚生年金の記録がありませんでした。
年金機構の職員に1週間だけの厚生年金がある旨を伝え調査してもらったところ、初診日を含めた1週間ほど厚生年金に加入していたことが分かりました。納付要件も満たしていました。
医師には症状にあった診断書の記載を依頼し障害厚生年金で請求しました。
結果
障害厚生年金の3級に認められました。
過去に厚生年金は19月しかありませんでしたが、最低保証である年額584,500円が受給できました。
障害年金を請求する場合に、初診日が厚生年金か国民年金かで保障が大きく変わります。今回のケースでは、就職後1週間程で症状が出て病院を受診し、受診後にすぐに退職していました。厚生年金の加入は1週間ほどしかありませんでした。
しかし今回のケースは無事に障害厚生年金を受給できました。もし、初診日が就職する少し前だった場合には、3級のため障害基礎年金は受給できなかったことになります。同じ障害を負っていても、初診日に仕事をしていたか、仕事をしていなかったかで保障が違うことに少し不公平さを感じています。