相談時の状況(50代・男性)
28年程前に子供を出産した頃から幻覚や妄想の症状が出始め、被害妄想がひどくなり近医を受診されました。その後多くの病院で入退院を繰り返していました。同居の娘さんと一緒に相談にみえました。
社労士による見解
初診が30年近く前のため初診証明が難しいと思いました。認定日の頃の症状の方が重いようでしたので認定日請求ができるかの確認が必要だと思いました。現在の症状からも障害年金が請求できると思いました。
受任してから請求までに行ったこと
多くの医療機関を受診していましたが幸いなことに障害認定日の頃通院していた病院と現在通院している病院は同じでした。28年前のカルテがあり、そのカルテから初診の病院についての記載がありました。また障害認定日当時のカルテからも充分に障害年金を請求できることが分かり認定日請求をすることができました。
結果
障害基礎年金の2級に認められました。28年もの間障害年金受給できていなかったのは残念ですが、5年分だけでも遡及して受給できて良かったです。
今回の請求した方は、面談で「食事や掃除、洗濯などできますか?」と問いかけると、すべて笑顔で「できます」と答えてくれました。ご本人様との会話では障害年金を受給できる状態であるとは思えませんでした。しかし、同席された娘さんからは、食事や掃除、洗濯、通院、服薬などは一人ではできない状態だと説明されました。この仕事をしていると、自分の症状をしっかり医師に伝えることができてない方がとても多いと感じています。医師に症状をしっかり伝えることで、症状に合った診断書を書いてもらえるようになります。ご本人から伝えることが出来ない場合には、受診時に家族が同席して症状を医師に伝えて頂きたいと思います。