相談時の状況(30代・男性)
子供の頃から忘れ物が多く、整理整頓や新しい友達を作るのが苦手でした。大学ではサークルも入らず友達と遊ぶこともほとんどありませんでしたが日常生活には問題がありませんでした。就職して仕事を始めると難しい仕事は得意なのですが簡単な仕事のミスが多く、また仕事に優先順位をつけることができないため、常に上司に怒られていました。職場に馴染むことができず、残業も増え、強く怒られる日々が続き仕事に行こうとすると頭が痛くなりました。倦怠感や疲労感があり、朝起きることができなくなり病院を受診されました。会社は休職して傷病手当金を受給している時に相談にみえました。
社労士による見解
相談にみえた時には、怠そうで入浴や身の回りのことが出来ていない様子でした。症状が重く、傷病手当金が終わっても復職できる可能性が少ない様子でした。障害年金が請求できると思いました。
受任してから請求までに行ったこと
認定日請求のため初診の病院で初診正目所を依頼し、症状にあった診断書を書いて頂くように病院に依頼しました。「受診状況等証明書」は直ぐに病院で書いてもらえたのですが、自宅で保管している間に無くしてしまいました。探して頂いても見つからなかった為、再度病院に作成を依頼してなんとか請求をしました。ご本人様と数か月連絡が取れない期間もあり、請求するまでに時間が掛かってしまいました。
結果
障害厚生年金の2級に認められました。 療養に専念して早く社会復帰して頂きたいです。
今回請求された方はADHDの二次障害でうつ病を併発してしまいました。発達障害の場合、子供の頃は多少変わった子と思われても学校や親がフォローしてくれるためほとんど問題にならいのですが、社会にでると、自ら考えて行動することを求められるため臨機応変に対応することができず不適応を起こしてしまいます。職場で避難や叱責されることで、不安が強くなり意欲が低下してうつ病などを併発してしまうことがあります。自分の得意なこと不得意なことを理解するとともに職場でも理解してもらい助けてもらえる環境が必要だと思います。